送電している電気は電池みたいに貯められないので
電力ってのは需要と供給がほぼ一致するように発電しないといけません。
供給不足も過剰供給もダメなのです。電力が安定供給できなくなってしまうからです。
ですので、電力会社は需要と供給が一致するように常に発電量を調整しています。
電力会社も利益を増やして発電コストをなるべく抑えたいわけですので、
剰余供給にならず供給不足にもならず、電力需要分だけ発電するのが理想なわけです。
「電力がひっ迫しています!節電を!」
これは需要が最大供給力に近づいており、これ以上の需要には対応できない
ので節約してくださいってお願いしているわけですね。
(これも、あくまで「お願い」であって強制力は何もありません)
電力の需要と供給はほぼ一致するようにしているのですから、
いつもひっ迫していると思っている人は間違いです。
ですんで、例えばこの図では15時から20時までぐらいに「厳しい」
って書いてありますがこれは間違いです。
電力会社は需要と供給を一致するように発電してるのだから、
いつも差が少ないのは当たり前なのです。差はなるべくゼロにしなければいけないんです。
夜間に差が出ていますが、これは図をそのまま読めば過剰供給(=無駄)になります。
おそらく図の需要グラフは需要家(消費者)分のみを表示しているのでしょう。
夜間の剰余分は揚水式水力発電用に回しており、水を汲み上げています。
日中に最大供給力に需要が迫った時に揚水式水力発電を使用して発電します。
揚水式水力発電について興味がある方はググって調べてください。
つまり
最大供給力にたいして現在の需要がどれぐらいなのか?
をグラフで図示して判断しなければひっ迫しているのか否かはわかりません。
図 電力需要曲線と電力ひっ迫の関係*1
繰り返しますが、
毎時の供給と需要のグラフを図示して「差がありません。ひっ迫しています」
と言うのは、大間違いです。毎時の需要量と最大供給量の差を見なければ意味がありません。
なんかわざとミスリードをさせるようにしているのでしょうか?
電力会社も間違いを指摘すればいいのに、それをしようとしない。
「電力ひっ迫の意味を間違えてるけど、原発稼働したいんで黙っとこ」
みたいなことなんですかね。
原発推進派の世論操作かも知れません。騙されないでください。